「離婚」や「我慢」だけじゃない、
セカンドパートナーという第3の選択肢をAnemoneで。
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「離婚したい」

既婚者は誰もが一度は大なり小なりこの想いが浮かびます。
しかし、実際に離婚しよう!と動く人は多くはなく、さらに専業主婦の場合は心配と不安だらけなので二の足を踏んでストレスやフラストレーションを抱えたまま生きていくことになります。
親世代は「離婚はありえない」という世代でもあるので離婚の相談でもしようものなら様々な理由から止められることもよくあります。

今回は実際に専業主婦だった方の体験談を通して「実際に何をすればいいのか」という、実際にした具体的な行動3選をご紹介します。
その中で「やっぱりやめとこう」と思えば家庭の中でうまくやっていく方法を探り、「とりあえずやってみよう」という方は行動に移せると思います。

当記事はそんな「離婚したいけど」と思いつつも悩んでいる方に向けて当事者の体験談とともに不安の種をつぶしていきます。

焦らず急がず「未来のために」準備を、という心構え

女性は感情的な衝動部分が少なからずある性別なので、「離婚したい」と一度思ったらいてもたってもいられない人がいます

よくあるのが旦那さんの不倫を見つけた時に、しっかりとした裏を取らずに衝動的に「浮気したでしょ!」と問い詰めてしまうことなど、準備をしていればうまくいったのに、感情的な衝動に突き動かされて失敗するパターンがあります。
しかし離婚は相手の承諾が必要であること、その先に引っ越しや仕事、新生活など準備することがたくさんあります。

先の未来に生活が待っていると考えると、衝動的に離婚することとても苦労することになりますし、専業主婦で生活していたのなら、余計に準備が必要となるのです。
離婚したい気持ちというのをぐっと抑えつつ、新生活に向けてしっかりと準備しておきましょう。

1、収入源を確保する準備

簡単に言うと仕事です
そして、離婚した後にすぐに必要なことは引っ越し

実家に帰る人はそれでも良いかもしれませんが、新しく家を借りる人は単純にお金が必要になりますよね。
東京都にお住まいのナオさん(43歳)は専業主婦で離婚し、現在は一人で自活されています。

生活費を算出

Anemone
編集室

そもそも「離婚したい」と思った理由を伺ってもよろしいですか?

ナオ/43歳

大きな原因はセックスレスです。
もちろん他にも細かいことはありますが「そんな理由で?」と思われるかもしれませんが私には重要なことでした。

Anemone
編集室

セックスレスは大きな理由に該当しますよ、大切なことです。
その後はどうされたのでしょう?

ナオ/43歳

結婚生活を続けながら、パートでデザインの仕事を始めました。
とは言っても小さな企業の営業事務と兼務だったので、大した学歴がなくても始められたんです。

Anemone
編集室

いきなりデザイナーになったんですか?

ナオ/43歳

元々何かを作るのが好きだったので、簡単なデザインなどは無料のソフトでやっていて、そのソフトでも良いということだったのでそこからでした。
作業は遅かったのですが一応はできて、でも営業事務も初めてだったのでそちらでも戸惑いました。

Anemone
編集室

専業主婦をやっていた中で、そういった仕事を始めるのは勇気が必要でしたよね?

ナオ/43歳

はい、ずっと家にいたので通勤自体が久しぶりで、まずはそこからでしたね笑
だけど当時はまだ夫の籍に入っていましたし、生活費を稼がなければならないわけではなかったので、週3で5,6時間とか、割と優雅にやっていましたね。

Anemone
編集室

行動力がありますね。
そういった生活になっていって、感じたことはありましたか?

ナオ/43歳

なんとなく専業主婦を選んで生活してきてしまったのですけど、「働くのって意外と楽しいな」ということと、「これは離婚後の予行演習だからしっかりやっておこう」ということ、そして「自分で稼いだお金は少ないけど、すごく充実する気持ちがする」ということを感じました。
だから余計に「離婚したい、だから予行演習の今、頑張ろう」とエネルギーが出てきました。

2、貯金と離婚後の住まい、生活のシミュレーション

生活で最も必要となるお金のシミュレーション

ナオさんはかなり現実的に住まいと生活について調べられたようです。

調べる中で「離婚したい」という意思が固まった

Anemone
編集室

「離婚したい」と思った後に何をされましたか?

ナオ/43歳

私は当時、専業主婦だったので「一人で生活できるのかな」という不安が大きかったのですが、まずは新生活にどれくらいのお金がかかるかを計算してみました。

Anemone
編集室

けっこう現実的な行動ですね。

ナオ/43歳

どうしてかと言うと、新生活を思い描いてかかるお金を算出することによって「そっかこれくらい稼げばこういう生活ができて、今できてるこれはできなくなるのか」などという現実がわかってきて、そこは落ち込むことや不安になることはあったんです。
でも、ワクワクしてきてしまって、ということは「私、本当に離婚したいんだな、だから頑張ろう」と思えたんです。

Anemone
編集室

どういった計算をされたんですか?

ナオ/43歳

子供がいないので一人きりで生きていくという計算だったんですが、東京だとワンルームで6-7万なので、大体その3倍の収入が必要だと調べてわかったので18-21万の手取りが必要だとわかりました。
しかし、当時の私は専業主婦で、大した職歴もなかったので、次は「18-21万の手取りの仕事って何があるだろう?」と思って仕事を考え始めました。

ナオさんはかなり現実的で行動的だったのでこういった行動ができたのでしょう

多くの既婚女性、しかも専業主婦ならば「働かなくても生きていける」という部分が少なからず心の中に生まれます。
そして自分のキャリアの無さ、年齢などの現実にぶち当たってから諦めてしまう人が多いのです。
それは仕方ないことで、仕事をしている既婚女性でも不安があるのですから、仕事から離れた既婚女性の抱える不安は格別です。そこに子供がいれば尚更。

しかもそれを相談しようものなら「稼いできてもらってるのに贅沢だ」などど明後日の説教もされたりします。
専業主婦だろうが仕事をしている兼業であろうが、責任さえ果たせば離婚したいと思えば離婚していいのです。

3、法的、実務的な準備を始める

ナオさんは最悪、生活保護になっても致し方ない、と思い一時は生活保護について考えたそうです

心が折れる法務、実務

Anemone
編集室

法律や事務的なことってすごく心が折れますよね。
ナオさんはどうやってその部分をクリアされたのでしょうか?

ナオ/43歳

まず、弁護士の無料相談に行ったんです。
その時に離婚理由を話して、協議離婚になりそうだから、慰謝料は難しいかもしれない、とのことで、その時にその後の生活の不安を話したら「最悪、生活保護もあるので区役所に相談に行ってみては?」と教えていただきました。

Anemone
編集室

生活保護とは、すごい気合ですね。
それほどに離婚したかった?

ナオ/43歳

ですね、当時は。
しかし、そうは言っても私は健康でしたし、離婚理由も自分は確かにすごく辛かったですけど、生活保護、つまり国のお金をいただいてまですることなのかな?と思ってしまったのでその案はすぐに消しました。
でも区役所には相談に行ったんです。

Anemone
編集室

行ったんですか!?それはすごい。
結果はいかがでしたか?

ナオ/43歳

とにかく離婚後に困窮するのであればその時にまた来て欲しい、と。
どうしても頼る人がいなくて働けない理由が無いと難しいかもしれない、と言われました。
ただ、困窮には違いないので、仕事が見つかる時までの期間、生活保護を利用することは可能かもしれない、と。

Anemone
編集室

なるほど、一時的に利用するということですか。

ナオ/43歳

はい、しかしそれにも都合があって、生活保護を受給している間は働いても自分の収入というのはほとんどを自治体に納めないといけないとわかったんです。
だとしたらやはり、結婚している今の間にお金を貯めるしかないな、という覚悟が決まってきました。

Anemone
編集室

やはり生活保護は最後の砦なんですね。
簡単には受けられない。

ナオ/43歳

ですが、その時「離婚云々は一度置いておいて、とにかく人生でいざとなったらなりふり構わず生活保護になる」という覚悟と、その手続き方法もわかったので実際にはならなかったですが「最後には生活保護があると思うとすごく楽になれました。

まとめ:着実に行動して、不安になりすぎない

現在、ナオさんは週3のデザイナー兼営業事務を続けながら、個人でも仕事を受け、知り合いの飲食店でお手伝いして生計を立てているそうです

今と未来、希望と不安を天秤にかけた

Anemone
編集室

生活に不安はありますか?

ナオ/43歳

もちろんあります笑
夫と離婚しなければ、こんなに毎日お金の計算をしなくて済んだでしょう。
でも、私は今、幸せだと思います。

Anemone
編集室

中々「自分を幸せだ」と言えないと思います。
この先、どうやって生きていくかはお考えですか?

ナオ/43歳

今、一応デザイナーのお仕事はさせていただいていますが、年齢的に考えても正社員でデザイナー、というのはあまり考えづらいです。
ですが安定した収入は必要なので、そろそろ派遣社員でデザイナーをやってみたい、と思って準備を進めています。
そしてご縁があれば、そこから正社員になれたら、そんなことを今は考えていますね、どうなることか、とは思いますが笑

Anemone
編集室

離婚したい、と思われている専業主婦の方はたくさんいると思います。
そんな方々にかける言葉ってありますか?

ナオ/43歳

離婚を準備している当時から思っていたのですが、やはり何度も「今のままでも生きていけるのだから、こんなことを考えるのはわがままなのかもしれない」ということで悩んだりしました。
周りにも親にも「ご主人に感謝しなきゃね」といつも言われていて、それも本当だな、とも思っていました。
ですが当時、離婚したいと思い悩むほどに夫婦関係も良くなかったのも確かですし、「このまま結婚生活を続けたら、確かにお金には困らないかもしれない、だけど、いずれ夫も不倫するかもしれないし、途中で離婚したくないと思えば戻ればいいし、どちらにせよ「自立」はしておいて損は無いのではないか」という結論になったんですよね。
今思えばそれがとても良い決断だったと思います。
そして、現実的に考え始め、仕事を始めて「確かに未来は不安だけど、働き方を工夫したりすれば良い未来が作れるのではないか」という現実味が出てきたんです。
このまま結婚していても、夫婦も仕事(経済環境)も不安なことは同じだし、それなら、と。
つまり、形を変えて不安は続くけど、自分で成長も可能なんだな、ということです。
あと、離婚理由ってどんな理由であれ自分が辛いと思えば辛いんだな、と。
そこって他人の評価って関係ないな、と思ったりもしました。

安定している今だけど、相手次第でどうなるかわからない未来と、

今は不安が多いけれど、自分次第で変えられるかもしれない未来


ナオさんは着実に後者の「自分次第」を選択しました

Anemone
編集室

最後に、離婚して変わったことってありますか?

ナオ/43歳

責任を持つようになりましたね。
先ほどの離婚理由もそうなんですけど「私の理由はセックスレスでした」と言い切る責任とか、仕事なら「○日までに仕上げます」「この日数では不可能です」といった「言い切り」のようなものですね。
今は一人で自活しているので仕事をなあなあにしたり「これはわかって欲しいな」ということをふんわり匂わせる、ということができなくなりました。
自分しか頼りにならない、自分が体を壊したら生活できない、だから適当なことや相手に委ねることはやめよう、そういった考え方になりました。

Anemone
編集室

前は違ったんですか?

ナオ/43歳

前はもっと「察してちゃん」でしたよ笑
元夫に対して言いたいことがあってもハッキリ言えませんでしたし、離婚を思いとどまるようにアドバイスしてくれた友達に対しても「私の言いたいことが伝わってないな」と思っても言えなかったり。

Anemone
編集室

それは大きな変化ですね。
でも、一人で責任を負うのは辛い時もありませんか?

ナオ/43歳

はい、最初はうまくできなくて無理をしすぎてしまったりもしました。
その中で「どうしよう」ではなくて「どうにかなるし、どうにかする」という気持ちが芽生えてきて、そのためならいろんな人や制度を頼ってもいいじゃない、と思えるようになりました。
なので専業主婦で離婚したいと思っている方も、もちろん準備は必要ですし、ブランクがある分いろいろと大変ですが、先のことやお金のことを考えすぎたり、こだわりすぎたりすると動けなくなるので、ある程度までは頑張っても「どうにかなるし、どうにかする」と思えたら良いかなと思います。
その中で「やはり今のまま結婚していよう」と折り合いがつくかもしれないですし、それならそれでいいと思うので。

優しい目でハキハキと話すナオさんが印象的でした。

責任という言葉だと重く感じる方もいるかもしれませんが、自分を大切にする、人のせいにしない、そんなようなことなのかもしれません。
「離婚したい」という動機で始まったナオさんの新生活は、ナオさんのそれまでの生き方だけではなく考え方も変えたようで、そんなナオさんが経済的だけではなく精神的に自立して見えて、人としても女性としても魅力的でした。

そんなナオさんは今、パートナーがいらっしゃり、別々に住んではいますが仲良くされており、「再婚よりも、自分の生活を安定させたい」というお気持ちのもと、日々生活されているそうです。

離婚理由も生き方も、昔とは大きく変わってきたように感じます。
結婚している、というステイタスも、昔の話になっていくのかもしれない、と思いました。

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